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33歳独身OLの神待ち

私は今年33歳になる、一般的な行き遅れ。
長く付き合ってきた彼氏と結婚するんだと思っていたのに、30過ぎてからの彼の態度は冷めていく一方だった。
それでも、一人になる寂しさには耐えきれず別れを切り出せずにいた。
しかし、こちらからアクションを起こさずとも彼は25歳の同僚と浮気をし、私の元から去って行った。
「お前、一人でも生きていけるじゃん。」
だって…。
悲しい気持ちとかより、私何してたんだろう。とアホらしくなった。
だってあんなに長く一緒に居たのに、自分を理解してくれていない事にスッと冷めてしまった。

(私は一人じゃ生きていけない、男の人のぬくもり無しでは生きていけない女なんだよ)

気が付くと、彼と付き合う前に使っていたワクワクメールのブックマークを開いていた。
何気なく眺めていると、『神待ち』という言葉が多いのに気が付く。
随分と出会い系のサイトを開いて無かったから、神待ちの意味を調べてから投稿した。
『彼氏と別れたばかりで、家を追い出されそう。車で迎えに来てくれる優しい神を待っています。』
覚えたての『神待ち』という単語の使い方が合っているのか不安だったが、すぐに返事が来て安心した。
「大丈夫?大変だったね。寒いから暖かい所で待ってて。すぐに車で迎えに行けるよ。」
1件目のメールで、もう私の心は決まっていた。
この人と、今日しちゃおう、と。
「駅前のマクドナルドで7時に待ってるね。」
そう返信して、すぐに準備にとりかかった。
化粧をし、香水をつけ、髪も巻いた。
胸の鼓動が早くなり、ドキドキが頬へ伝い、体全体が熱を帯びているのが解る。
そんな女の顔になっている自分を鏡で確認してから、待ち合わせ場所へ急いだ。

「着いたよ。」
マクドナルドの窓から外を覗くと、白いセダンに乗った男と目があった。
すぐに店を出て男に駆け寄った。
「神様ですか?」
男はニヤッと笑って
「君、慣れてないんだね。神様なんて呼ばれたの初めて。」
私は慣れない単語を使って失敗してしまった!と、今までよりもずっと大きく鼓動が鳴るのを感じた。
男は私を慣れた手付きで助手席に招き入れ、運転を始めた。
「まず、体を温めなきゃね。」
久しぶりのお誘い。
ドキドキがくすぐったくなってきた。
車はガードレール沿いのラブホテルに止まった。

神待ち掲示板で出会い、私はすぐに体を開いてしまった。
このぬくもり無しじゃ生きていけないと、再確認した夜だった。